Mr.Children 『here comes my love』レビュー

洋楽？Queen？

『here comes my love』はMr.Childrenの７作目の配信限定シングルです。

here comes my loveは日本語で”これが僕の愛だよ”、”愛をどうぞ”という意味
曲のタイトル通りのラブソングバラードです。


シングルとしては前作『himawari』から約半年ぶり。
フジテレビドラマ『隣の家族は青く見える』の主題歌でもありますね。

この曲を最初に聴いた時の感想は

”おおっ！Queenみたい！”でした

１シンプルなバンドサウンド＋ピアノという構成
２予測不能な曲展開
３何度も使われるファルセット（裏声）
４ドラマチックな長いギターソロ

この辺の要素は完全にQueenそのものです。
Queenの『Bohemian Rhapsody』を聞いたことがある人は
誰もがこういう印象を受けたと思います。

まあ雰囲気が似てるだけで、本当はまったく違う曲なんですが。。。

実は過去にVo.の桜井さんは”現在制作中の新曲はQUEENを彷彿させる曲”だと語っていました。
おそらくこの曲が語っていた曲なのでしょうね。

桜井さんの音楽的バックグラウンドはあまり明確にはわからないですが、
Queenと浜田省吾さんからは影響を受けているようです。

他のアーティストからの影響が楽曲に表れているこの曲は
Mr.Childrenの多くの作品の中でも特殊だと思います。

久しぶりのギターソロ！

この曲でファンが熱くなったところは

ギターソロだと思います。

手グセや弾き方から察するにこのソロは桜井さんが弾いているんだと思います。
ねっとりしたチョーキングや急に駆け上がっていく音階などは、桜井さんらしさが出ています。

こんなにガッツリのギターソロは久しぶりですね。

前作『himawari』のソロはギターの田原さんが弾いているので
久しぶりの桜井さんソロには熱くなりました。

こんなにがっつりしたソロは初期の名曲『Everything (It's you)』以来ですね。

両方とものギターソロを聴いてもらえれば、桜井さんらしさがわかると思います。

バラードっ...じゃない！？

最初にこの曲を聴いた時、イントロのピアノと歌い出しで

”がっつりバラードか。。。タイアップだし仕方ない。”

と私は思っていました。

歌い出しは完全に『忘れ得ぬ人』と同じ感じですからね。
前曲『himawari』のようなバンドサウンドを期待していたので
歌い出しでは期待はずれかなと思っていました。

しかし、曲が進むにつれてそれは一変します。

激しいドラムや歯切れのいいディストーションギターが前面に出てきて
最初は主役と思われたピアノは、いつの間にか脇役になっていました。

そこからは完全なロックバラードに変化し、曲の最後までバンドサウンドを鳴らし続けます。

不規則な曲展開や、非常に複雑なメロディー
一度聞いただけでは口ずさむこともできないような手の込んだバラード

そんなこの曲から心地の良いシンプルなバラードを目指していない
”バンド”としてのMr.Childrenの方針が伺えます。

現在のMr.Childrenが存分に表現されているこの曲

次のアルバムが一体どんな作品になるか今から期待大です！